建物の分割又は合併の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。…
午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第16問
建物の分割又は合併の登記に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。ア 甲建物の附属建物及び乙建物の附属建物が区分建物である場合において,甲建物からその附属建物を分割して乙建物の附属建物に合併する建物の分割の登記及び建物の合併の登記の申請は,乙建物の附属建物が甲建物の附属建物と接続していないときは,することができない。イ 甲建物から附属建物を分割して乙建物の附属建物とする建物の分割の登記及び附属合併の登記をするときは,乙建物の登記記録の表題部に甲建物から分割した旨が記録される。ウ 甲建物から附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記を申請する場合において,当該分割により甲建物の所在地番に変更が生じるときは,当該申請に併せて建物表題部の変更の登記を申請する必要はない。エ 甲建物について,所有権の保存の登記がされた後に,新築した建物を甲建物の附属建物とする旨の表題部の変更の登記がされている場合には,当該附属建物を分割して乙建物の附属建物とする建物の分割及び合併の登記の申請は,当該分割前の甲建物の所有権の保存の登記が完了した際に通知された登記識別情報を提供してすることができる。オ 相互に接続する区分建物であり,甲建物及び乙建物に登記された敷地権がいずれも丙土地の所有権である場合において,甲建物と乙建物の敷地権の割合が相互に異なるときは,甲建物を乙建物に合併する登記は,申請することができない。
- (1)アイ
- (2)アウ
- (3)イオ
- (4)ウエ
- (5)エオ
正答 (2)
正答は (2)。正しいのはアとウです。
【ア】正しい
区分建物を他の区分建物に合併して一個の建物とする合併(区分合併)は、その区分建物と「接続する」他の区分建物又は附属建物に合併するものです(不動産登記法54条1項3号)。甲建物の附属建物(区分建物)を分割して乙建物の附属建物に合併する分割・合併の登記も、乙建物の附属建物が甲建物の附属建物と接続する区分建物である場合に限られています(不動産登記規則35条3号)。接続していないときは、この登記は申請できません。
【イ】誤り
甲建物の附属建物を分割して乙建物の附属建物とする分割の登記と合併の登記をするときは、乙建物の登記記録の表題部には、附属合併後の建物の表題部の登記事項と「家屋番号何番の建物から合併した旨」が記録されます(不動産登記規則135条1項)。「甲建物から分割した旨」が記録されるのではありません。
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【ウ】正しい
甲建物から附属建物を分割して乙建物とする分割の登記をする場合に、分割によって甲建物の所在地番(不動産所在事項)に変更が生じたときは、登記官が、変更後の不動産所在事項、分割により変更した旨などを記録します(不動産登記規則127条3項)。別に建物の表題部の変更の登記を申請する必要はありません。
【エ】誤り
所有権の保存の登記がされた後に新築して附属建物とした建物は、その保存の登記の対象にはなっていません。このような附属建物を分割したときは、乙建物の登記記録には、所有権の登記を転写するのではなく、「分割による所有権の登記をする旨」などを記録します(不動産登記規則128条2項)。そのため登記の実務では、この附属建物を分割して乙建物の附属建物とする分割・合併の登記では、分割前の甲建物の保存の登記の際に通知された登記識別情報を提供して申請することはできず、合併先の乙建物の所有権の登記名義人の登記識別情報(不動産登記令8条1項3号・2項3号)を提供するものとされています。
【オ】誤り
建物の合併の登記ができない場合は不動産登記法56条各号に限られ、敷地権の割合が異なることは挙げられていません。同じ丙土地の所有権を敷地権とする接続した区分建物どうしであれば、敷地権の割合が異なっていても、合併の登記を申請できます(合併後の敷地権の割合は、合併前の割合を合わせたものになります)。
【まとめ】
正しいのはアとウで、この組合せは (2) です。
出典:2021年(令和3年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第16問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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