土地の分筆の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。…
午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第9問
土地の分筆の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。ア 抵当権の設定の登記がされた土地について分筆の登記がされた後は、錯誤を原因とする当該分筆の登記の抹消をすることはできない。イ 抵当権の設定の登記がされた甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合には、分筆後の甲土地及び乙土地の2 筆の土地について、抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとしても、登記官は、分筆後の甲土地及び乙土地に係る当該抵当権が消滅した旨の登記をすることはできない。ウ 甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、その相続人がB及びCである場合において、BC間で、Bが甲土地の所有権を単独で取得することを内容とする遺産分割協議が成立したときであっても、Bは、甲土地の分筆の登記を申請することはできない。エ 地方公共団体及び私人が所有権の登記名義人である土地について、当該私人が分筆の登記を申請する場合には、登録免許税は課されない。オ 甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、甲土地に筆界特定がされた旨の記録があるときは、当該記録は、乙土地の登記記録に転写される。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イウ
- (4)イオ
- (5)エオ
正答 (4)
正答は (4)。正しいのはイとオです。
【ア】誤り
分筆の登記が錯誤によってされたときは、分筆の登記の抹消を申請して元の状態に戻すことができます。抵当権の設定の登記がされた土地であっても、分筆の登記の抹消をすることはできるとされています。抵当権は分筆の前後を通じて同じ土地全体を目的としているので、抹消によって抵当権者を害することはないからです。
【イ】正しい
分筆に伴う権利の消滅の登記は、抵当権者が抵当権を「分筆後のいずれかの土地について」消滅させることを承諾した場合にするものです(不動産登記法第40条)。分筆後の甲土地と乙土地の両方について消滅させると、抵当権そのものが全部消滅することになるので、この制度ではなく抵当権の登記の抹消によるべきです。登記官は、両方について抵当権が消滅した旨の登記をすることはできません。
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【ウ】誤り
所有権の登記名義人が死亡したときは、相続人その他の一般承継人が表示に関する登記を申請できます(不動産登記法第30条)。分筆の登記も表示に関する登記なので、遺産分割で甲土地を単独で取得した相続人Bは、相続の登記をする前でも、Aの相続人として甲土地の分筆の登記を申請することができます。
【エ】誤り
国及び別表第二に掲げる者(地方公共団体など)が自己のために受ける登記には登録免許税が課されません(登録免許税法第4条第1項)。しかし、地方公共団体と私人が共有する土地について私人が分筆の登記を申請するときは、私人が自己のために受ける登記なので、非課税にはならず、分筆後の土地の筆数に応じた登録免許税が課されます。
【オ】正しい
筆界特定がされた土地については、登記記録に筆界特定がされた旨が記録されます(不動産登記規則第234条)。甲土地から乙土地を分筆するときは、乙土地も筆界特定の対象となった筆界に関係する土地であり得るので、甲土地の登記記録にある筆界特定がされた旨の記録は、乙土地の登記記録にも転写されるとされています。
正しいのはイとオですから、正答は (4) です。
出典:2023年(令和5年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第9問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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