筆界特定に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。…

午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第16問

筆界特定に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。ア 対象土地の共有者の一人が筆界特定の申請人である場合には、申請人でない対象土地の他の共有者は、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界について意見又は資料を提出することができる。イ 甲土地を所有するAが、隣接する乙土地を所有するBに対し、Aが所有する範囲について所有権の確認の訴えを提起し、その判決が確定した場合には、Aは、甲土地及び乙土地を対象土地として筆界特定の申請をすることができない。ウ 筆界特定の関係人は、筆界が特定されるまでの間は、当該筆界特定の手続において作成された調書及び提出された資料の閲覧を請求することができない。エ 筆界特定の申請人は、書面申請の方法により筆界特定の申請をする際に対象土地の所有権を有することを証する書面として売買契約書の原本を添付したときは、当該売買契約書の原本の還付を請求することができる。オ 甲土地と乙土地の筆界について既に甲土地の所有者を申請人とする筆界特定登記官による筆界特定がされていた場合であっても、当該筆界特定登記官が当該申請人の叔父であったという事情が判明したときは、乙土地の所有者は、改めて甲土地を対象土地として筆界特定の申請をすることができる。

正答 (3)
正答は (3)。誤っているのはイとウです。 【ア】正しい 筆界特定の申請があったときは、申請人及び関係人は、筆界特定登記官に対し、対象土地の筆界について意見又は資料を提出することができます(不動産登記法139条1項)。関係人には、対象土地の所有権登記名義人等であって申請人以外のものが含まれるので(不動産登記法133条1項1号)、申請人でない他の共有者も意見又は資料を提出できます。 【イ】誤り 筆界特定の申請が却下されるのは、対象土地の筆界について、既に民事訴訟の手続により「筆界の確定を求める訴え」に係る判決が確定しているときです(不動産登記法132条1項6号)。所有権の範囲の確認を求める訴えは、所有権の及ぶ範囲を争うもので、筆界(登記された土地の境)を確定するものではありません。その判決が確定していても、筆界特定の申請をすることができます。
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【ウ】誤り 筆界特定の申請人及び関係人は、筆界特定の申請の公告があった時から、筆界特定の結果を申請人に通知するまでの間、筆界特定の手続において作成された調書及び提出された資料の閲覧を請求することができます(不動産登記法141条1項)。手続の途中で閲覧できるのであって、筆界が特定されるまで閲覧できないのではありません。 【エ】正しい 筆界特定の申請人は、筆界特定添付書面(磁気ディスクを除く)の原本の還付を請求することができます(不動産登記規則213条)。所有権を証する書面として添付した売買契約書の原本も、還付を請求できます。還付を受けられないのは、その筆界特定の申請のためにのみ作成された委任状などです(同条ただし書)。 【オ】正しい 筆界特定登記官は、対象土地又は関係土地の所有権の登記名義人等の四親等内の親族であるときは、その筆界特定を行うことができません(不動産登記法126条2号)。叔父は三親等の親族なので、その筆界特定は除斥事由のある登記官がしたものです。既に筆界特定がされていても、更に筆界特定をする特段の必要があると認められる場合は申請を却下しないとされており(不動産登記法132条1項7号ただし書)、このような事情はこれに当たるので、乙土地の所有者は改めて申請をすることができます。 【まとめ】 誤っているのはイとウで、この組合せは (3) です。

出典:2025年(令和7年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第16問(法務省 公表)出典元ページ

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