筆界特定に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。…

午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第19問

筆界特定に関する次のアからオまでの記述のうち,正しいものの組合せは,後記1 から5 までのうち,どれか。ア 甲土地の所有権の登記名義人から売買により甲土地の所有権の全部を取得した者は,当該売買を登記原因とする所有権の移転の登記がされていない場合であっても,当該所有権を取得したことを証する情報を提供することにより,甲土地とこれに隣接する乙土地との筆界について,筆界特定の申請をすることができる。イ 甲土地とこれに隣接する乙土地とを対象土地とする筆界特定の申請がされた後,筆界特定がされる前に甲土地が売却され,当該売買を登記原因とする所有権の移転の登記により新たに甲土地の所有権の登記名義人になった者がいる場合には,当該者から当該筆界特定の申請人の地位を承継する申出があったとしても,当該筆界特定の申請は却下される。ウ 甲土地とこれに隣接する乙土地とを対象土地とする筆界特定の申請がされた後,意見聴取等の期日前に,関係土地の所有権の登記名義人が死亡した場合には,当該所有権の登記名義人の相続人は,関係土地について相続を原因とする所有権の移転の登記をすることなく,相続を証する情報を提供して当該意見聴取等の期日に出席することができる。エ 甲土地とこれに隣接する乙土地とを対象土地とする筆界特定の申請がされた場合には,甲土地について設定されている抵当権の登記名義人は,筆界特定の申請人から提出された資料を閲覧することができる。オ 表題登記がある甲土地の表題部所有者は,甲土地とこれに隣接する乙土地との筆界について,筆界特定の申請をすることができる。

正答 (4)
正答は (4)。正しいのはウとオです。 筆界特定の申請ができるのは、土地の「所有権登記名義人等」です(不動産登記法131条1項)。所有権登記名義人等とは、所有権の登記がある土地では所有権の登記名義人、所有権の登記がない土地では表題部所有者、表題登記がない土地では所有者をいい、所有権の登記名義人又は表題部所有者の相続人その他の一般承継人を含みます(同法123条5号)。 【ア】誤り 甲土地には所有権の登記があるので、申請できるのは所有権の登記名義人とその一般承継人です。売買で所有権を取得したが移転の登記を受けていない者は、特定承継人であって所有権登記名義人等に当たらないので、所有権の取得を証する情報を提供しても筆界特定の申請はできません。
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【イ】誤り 筆界特定の手続の途中で甲土地が売却され、所有権の移転の登記によって新たに所有権の登記名義人になった者は、筆界特定の事務の取扱いでは、申出により筆界特定の申請人の地位を承継することができるとされています。承継の申出があれば、手続は続けられ、申請が却下されるわけではありません。 【ウ】正しい 所有権の登記名義人の相続人は、所有権登記名義人等に含まれます(不動産登記法123条5号)。関係土地の所有権の登記名義人が死亡したときは、その相続人が関係人(同法133条1項2号)となり、相続による所有権の移転の登記をしていなくても、相続を証する情報を提供して意見聴取等の期日(同法140条1項)に出席できます。 【エ】誤り 筆界特定の手続で提出された資料などの閲覧を請求できるのは、筆界特定の申請人及び関係人です(不動産登記法141条1項)。関係人は、対象土地の所有権登記名義人等で申請人以外の者と、関係土地の所有権登記名義人等です(同法133条1項)。甲土地の抵当権の登記名義人は、これに当たらないので、閲覧を請求することはできません。 【オ】正しい 所有権の登記がない土地の表題部所有者は、所有権登記名義人等に当たります(不動産登記法123条5号)。表題登記がある甲土地の表題部所有者は、隣接する乙土地との筆界について筆界特定の申請をすることができます(同法131条1項)。 【まとめ】 正しいのはウとオで、この組合せは (4) です。

出典:2021年(令和3年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第19問(法務省 公表)出典元ページ

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