建物の滅失の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。…
午後の部(不動産登記法・土地家屋調査士法) 午後の部 第17問
建物の滅失の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。ア 抵当権の登記がある建物の滅失の登記を申請する場合には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。イ 甲建物の所有権の登記名義人であるAが死亡した後に甲建物が滅失した場合には、Aの相続人であるBは、甲建物について相続を原因とする所有権の移転の登記がされた後に、甲建物の滅失の登記を申請しなければならない。ウ 所有者がいずれも異なる複数の区分建物が属する一棟の建物が滅失した場合には、一棟の建物の滅失の登記の申請は、区分建物の所有者の一人ですることができる。エ 所有権の移転の仮登記がある建物が滅失した場合には、当該仮登記の登記名義人は、当該建物の滅失の登記を申請することができる。オ Aが所有権の登記名義人である甲建物の全部を取り壊し、甲建物の材料を用いて甲建物と同じ種類、構造及び床面積の建物を別の土地に建築した場合には、Aは、甲建物の滅失の登記を申請しなければならない。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イエ
- (4)イオ
- (5)ウオ
正答 (5)
正答は (5)。正しいのはウとオです。
【ア】誤り
建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人は、滅失の日から1か月以内に滅失の登記を申請しなければなりません(不動産登記法57条)。建物が物理的に無くなった事実を登記するもので、抵当権の登記名義人の承諾を証する情報を提供すべきとする規定はありません。
【イ】誤り
所有権の登記名義人に相続があったときは、相続人は、表示に関する登記を申請することができます(不動産登記法30条)。Bは、相続による所有権の移転の登記をしなくても、相続人であることを証する情報を提供して、甲建物の滅失の登記を申請することができます。
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【ウ】正しい
一棟の建物の全部が滅失すると、その一棟に属する区分建物の全部が滅失したことになります。この場合、区分建物の所有者の一人から、一棟の建物に属する区分建物の全部について滅失の登記を申請することができるとされています。所有者が全員そろわなくても、滅失の事実を登記に反映できるようにする扱いです。
【エ】誤り
滅失の登記を申請できるのは、表題部所有者又は所有権の登記名義人です(不動産登記法57条)。所有権の移転の仮登記の登記名義人は、本登記をするまでは所有権の登記名義人ではないので、滅失の登記を申請することはできません。
【オ】正しい
既存の建物全部を取り壊し、その材料を用いて建物を建築した場合(再築)は、既存の建物が滅失し、新たな建物が建築されたものとして取り扱います(不動産登記事務取扱手続準則83条)。別の土地に建てた場合も同じで、Aは甲建物の滅失の登記を申請し、新しい建物については表題登記を申請します。建物を解体して移転した場合も、同様に滅失と新築として扱います(準則85条1項)。
【まとめ】
正しいのはウとオで、この組合せは (5) です。
【見分け方】
建物をそのまま引いて動かした「えい行移転」は所在の変更(準則85条2項)、解体して建て直した「再築」「解体移転」は滅失と新築、と区別します。
出典:2024年(令和6年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第17問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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