地方自治法(以下「法」という。)が定める直接請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
行政法 問題23
地方自治法(以下「法」という。)が定める直接請求に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。なお、以下「選挙権」とは、「普通地方公共団体の議会の議員及び長の選挙権」をいう。
- (1)事務監査請求は、当該普通地方公共団体の住民であれば、日本国民であるか否か、また選挙権を有するか否かにかかわらず、これを請求することができる。
- (2)普通地方公共団体の事務のうち法定受託事務に関する条例については、条例の制定改廃の直接請求の対象とすることはできない。
- (3)市町村の条例の制定改廃の直接請求における署名簿の署名に関し異議があるとき、関係人は、法定の期間内に総務大臣にこれを申し出ることができる。
- (4)議会の解散請求は、日本国民たる普通地方公共団体の住民であって選挙権を有する者の総数のうち、法所定の数以上の連署をもって成立するが、この総数が一定数以上の普通地方公共団体については、成立要件を緩和する特例が設けられている。
- (5)議会の解散請求が成立した後に行われる解散の住民投票において、過半数の同意があった場合、議会は解散するが、選挙権を有する者の総数が一定以上の普通地方公共団体については、過半数の同意という成立要件を緩和する特例が設けられている。
正答 (4)
正答は (4)。これが正しいです。
議会の解散請求は、選挙権を有する者の総数の3分の1以上の連署が原則ですが(地方自治法76条1項)、総数が40万を超える場合には、40万を超える部分については6分の1、80万を超える部分については8分の1を掛けた数を加えた数以上でよいとする特例が設けられています。大きな団体で署名を集める負担が重くなりすぎないようにするためです。
【ほかの選択肢】
(1) 誤り
事務監査請求は、選挙権を有する者(日本国民たる住民)の総数の50分の1以上の連署をもってします(75条1項)。選挙権を持たない住民や外国人住民は請求できません。誰でも請求できるのは住民監査請求(242条)です。
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(2) 誤り
条例の制定改廃請求の対象から除かれているのは、地方税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関するものです(74条1項)。法定受託事務に関する条例であるという理由で除外されることはありません。
(3) 誤り
署名簿の署名に関し異議があるとき、関係人は、署名簿の縦覧期間内に市町村の選挙管理委員会に申し出ることができます(74条の2第4項)。総務大臣ではありません。
(5) 誤り
解散の投票で過半数の同意があったときは、議会は解散します(78条)。この過半数という要件を緩和する特例はありません。特例があるのは、請求に必要な署名数のほうです。
出典:令和5年度 行政書士試験 問題23(一般財団法人行政書士試験研究センター公表)出典元ページ
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