行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。)が定める民衆訴訟および機関訴訟に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。…
行政法 問題19
行政事件訴訟法(以下「行訴法」という。)が定める民衆訴訟および機関訴訟に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
- (1)機関訴訟は、国または公共団体の機関相互間における権限の存否またはその行使に関する紛争についての訴訟であり、そのような紛争の一方の当事者たる機関は、特に個別の法律の定めがなくとも、機関たる資格に基づいて訴えを提起することができる。
- (2)民衆訴訟とは、特に法律が定める場合に国または公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、自己の法律上の利益にかかわらない資格で何人も提起することができるものをいう。
- (3)機関訴訟で、処分の取消しを求めるものについては、行訴法所定の規定を除き、取消訴訟に関する規定が準用される。
- (4)公職選挙法が定める地方公共団体の議会の議員の選挙の効力に関する訴訟は、地方公共団体の機関たる議会の構成に関する訴訟であるから、機関訴訟の一例である。
- (5)行訴法においては、行政事件訴訟に関し、同法に定めがない事項については、「民事訴訟の例による」との規定がなされているが、当該規定には、民衆訴訟および機関訴訟を除くとする限定が付されている。
正答 (3)
正答は (3)。正しいのはこれです。
機関訴訟又は民衆訴訟で、処分又は裁決の取消しを求めるものについては、9条(原告適格)と10条1項(自己の法律上の利益に関係のない違法の主張制限)を除き、取消訴訟に関する規定が準用されます(行政事件訴訟法43条1項)。
【ほかの選択肢】
(1) 誤り
機関訴訟は、国又は公共団体の機関相互間における権限の存否又はその行使に関する紛争についての訴訟ですが(6条)、法律に定める場合において、法律に定める者に限り、提起することができます(42条)。個別の法律の定めがなければ提起できません。
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(2) 誤り
民衆訴訟は、国又は公共団体の機関の法規に適合しない行為の是正を求める訴訟で、選挙人たる資格その他自己の法律上の利益にかかわらない資格で提起するものです(5条)。提起できるのは法律に定める者に限られ(42条)、「何人も」提起できるわけではありません。たとえば選挙の効力に関する訴訟は選挙人や候補者が提起します。
(4) 誤り
地方公共団体の議会の議員の選挙の効力に関する訴訟(公職選挙法203条)は、選挙人などが選挙の適法性の確保を求めて提起するもので、民衆訴訟の典型例です。機関訴訟ではありません。
(5) 誤り
行政事件訴訟法7条は、行政事件訴訟に関し、この法律に定めがない事項については、民事訴訟の例によると定めています。民衆訴訟や機関訴訟を除くという限定はありません。
出典:令和6年度 行政書士試験 問題19(一般財団法人行政書士試験研究センター公表)出典元ページ
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