監査等委員会設置会社に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記1から5 までのうち,どれか。…
午前の部(会社法・商法) 午前の部 第31問
監査等委員会設置会社に関する次のアからオまでの記述のうち,誤っているものの組合せは,後記1から5 までのうち,どれか。ア 監査等委員は,監査等委員会により選定されていなくても,法令又は定款に違反する事実があると認めるときは,遅滞なく,その旨を取締役会に報告しなければならない。イ 監査等委員は,監査等委員会により選定されていなくても,株主総会において,監査等委員である取締役以外の取締役の選任若しくは解任又は辞任について意見を述べることができる。ウ 監査等委員は,監査等委員会により選定されていなくても,いつでも,取締役及び支配人その他の使用人に対し,その職務の執行に関する事項の報告を求め,又は当該監査等委員会設置会社の業務及び財産の状況の調査をすることができる。エ 監査等委員は,監査等委員会により選定されていなくても,取締役が法令又は定款に違反する行為をするおそれがある場合において,当該行為によって当該監査等委員会設置会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは,当該取締役に対し,当該行為をやめることを請求することができる。オ 監査等委員である取締役は,監査等委員会により選定されていなくても,株主総会において,監査等委員である取締役の報酬等について意見を述べることができる。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イウ
- (4)イオ
- (5)エオ
正答 (3)
正答は (3)。誤っているのはイとウです。
監査等委員会設置会社では、監査等委員一人ひとりができる権限と、監査等委員会が選定する監査等委員だけができる権限が分けられています。
【ア】正しい
監査等委員は、取締役が不正の行為をし、若しくはそのおそれがあると認めるとき、又は法令若しくは定款に違反する事実若しくは著しく不当な事実があると認めるときは、遅滞なく、その旨を取締役会に報告しなければなりません(会社法399条の4)。各監査等委員の義務で、選定は要りません。
【イ】誤り
株主総会において、監査等委員である取締役以外の取締役の選任若しくは解任又は辞任について監査等委員会の意見を述べることができるのは、監査等委員会が選定する監査等委員です(会社法342条の2第4項)。選定されていない監査等委員はできません。
解説の続きをみる続きを閉じる
【ウ】誤り
取締役及び支配人その他の使用人に対して職務の執行に関する事項の報告を求め、又は会社の業務及び財産の状況を調査することができるのは、監査等委員会が選定する監査等委員です(会社法399条の3第1項)。監査役が単独でできるのと異なり、監査等委員会の組織的な監査を前提にしています。
【エ】正しい
監査等委員は、取締役が法令又は定款に違反する行為をし、又はそのおそれがある場合において、それによって会社に著しい損害が生ずるおそれがあるときは、その取締役に対し、その行為をやめることを請求することができます(会社法399条の6第1項)。差止請求は各監査等委員ができ、選定は要りません。
【オ】正しい
監査等委員である取締役は、株主総会において、監査等委員である取締役の報酬等について意見を述べることができます(会社法361条5項)。各監査等委員である取締役ができ、選定は要りません(監査等委員以外の取締役の報酬等について監査等委員会の意見を述べるのは、選定された監査等委員です。同条6項)。
【組み合わせ】
誤っているのはイとウで、これを組とする (3) が正答です。
【見分け方】
「報告・調査」と「監査等委員以外の取締役の人事・報酬に関する意見」は選定監査等委員、「取締役会への報告義務」と「差止請求」と「監査等委員自身の人事・報酬に関する意見」は各監査等委員、と分けて覚えます。
出典:2021年(令和3年度) 司法書士試験 午前の部 第31問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
「午前の部(会社法・商法)」のほかの問題
- 2025年(令和7年度) 午前の部 第32問取締役会設置会社(監査等委員会設置会社を除く。)における取締役の責任に関する次のアからオ
- 2022年(令和4年度) 午前の部 第29問株式の担保化に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5 ま
- 2022年(令和4年度) 午前の部 第34問株式会社の組織再編等に関する次の1から5 までの記述のうち、正しいものは、どれか。
- 2023年(令和5年度) 午前の部 第30問株主総会に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのう
- 2024年(令和6年度) 午前の部 第27問発起人の責任に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5まで
- 2024年(令和6年度) 午前の部 第32問株主総会の決議によって解散したことにより清算が開始した場合に関する次のアからオまでの記述
スポンサーリンク

