未成年者に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。…

午前の部(民法) 午前の部 第4問

未成年者に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。ア 未成年者は、法定代理人の同意を得なくても、債務の免除を受けることができる。イ 未成年者が委任による代理人としてした法律行為については、行為能力の制限を理由として取り消すことができる。ウ 未成年者が法定代理人の同意を得ないで法律行為をした場合には、当該未成年者は、法定代理人の同意がなければ行為能力の制限を理由として当該法律行為を取り消すことができない。エ 未成年者が特定の営業について法定代理人の許可を受けた場合には、その営業に関する法律行為については、行為能力の制限を理由として取り消すことができない。オ 未成年者を一方当事者とする売買契約が行為能力の制限を理由として取り消されて無効となった場合には、当該売買契約に基づく債務の履行として給付を受けた相手方は、現に利益を受けている限度において、その給付について返還の義務を負う。

正答 (2)
正答は (2)。正しいのはアとエです。 この問題は、2022年4月1日に施行された成年年齢の引下げ(18歳)の後の時点で出題されていますが、問われているのは未成年者の行為能力の一般的な規定です。 【ア】正しい 未成年者が法律行為をするには法定代理人の同意が必要ですが、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為は同意が要りません(民法5条1項ただし書)。債務の免除を受けることは義務を免れるだけの行為なので、未成年者が単独ですることができます。 【イ】誤り 制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消すことができません(民法102条本文)。代理行為の効果は本人に帰属し、未成年者自身が不利益を受けることはないからです。例外は、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為で(同条ただし書)、委任による代理人の場合は当たりません。
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【ウ】誤り 行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者本人も取り消すことができます(民法120条1項)。取消しの意思表示には法定代理人の同意は要らず、未成年者が単独でした取消しも、さらに取り消すことはできないと解されています。 【エ】正しい 一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては成年者と同一の行為能力を有します(民法6条1項)。その営業に関する法律行為は、行為能力の制限を理由に取り消すことができません。 【オ】誤り 無効な行為に基づいて給付を受けた者は、原則として相手方を原状に復させる義務を負います(民法121条の2第1項)。現に利益を受けている限度で返還すれば足りるのは、行為の時に制限行為能力者であった者のほうです(同条3項後段)。相手方は全部の原状回復義務を負うので、「相手方が現存利益の限度で返還する」とする点が誤りです。 【組み合わせ】 正しいのはアとエで、これを組とする (2) が正答です。

出典:2022年(令和4年度) 司法書士試験 午前の部 第4問(法務省 公表)出典元ページ

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