執行文に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。…

午後の部(民事保全法・民事執行法) 午後の部 第7問

執行文に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。ア 執行文の付与の申立てに関する裁判所書記官の処分に対しては、執行異議を申し立てることができる。イ 仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決により、これに表示された当事者に対し、又はその者のために強制執行をするには、執行文の付与を受けることを要しない。ウ 執行文の付与は、債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる場合に、その旨を債務名義の正本の末尾に付記する方法により行う。エ 土地の所有者Aが、その土地上に建物を所有して土地を占有しているBに対して建物収去土地明渡請求訴訟を提起し、その全部認容判決が確定した場合において、その事実審の口頭弁論終結後にAがCに対してその土地を譲渡したときは、Cは、承継執行文の付与を受けることにより、その確定判決を債務名義として強制執行を申し立てることができる。オ 債務者の給付が反対給付と引換えにすべきものである場合においては、執行文は、債権者が反対給付又はその提供のあったことを証明したときに限り、付与することができる。

正答 (2)
正答は (2)。誤っているのはアとオです。 【ア】誤り 執行文の付与の申立てに関する裁判所書記官の処分に対しては、その裁判所書記官の所属する裁判所に異議を申し立てることができます(民事執行法32条1項、執行文の付与等に関する異議)。執行異議(民事執行法11条)は、執行裁判所の執行処分で執行抗告をすることができないものなどに対する不服申立てで、執行文の付与に関する処分に対するものではありません。 【イ】正しい 強制執行は執行文の付された債務名義の正本に基づいて実施するのが原則ですが、少額訴訟における確定判決又は仮執行の宣言を付した少額訴訟の判決若しくは支払督促により、これに表示された当事者に対し、又はその者のためにする強制執行は、その正本に基づいて実施します(民事執行法25条ただし書)。執行文は不要です(承継執行文が必要な場合を除きます)。
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【ウ】正しい 執行文の付与は、債権者が債務者に対しその債務名義により強制執行をすることができる場合に、その旨を債務名義の正本の末尾に付記する方法により行います(民事執行法26条2項)。 【エ】正しい 確定判決は、事実審の口頭弁論終結後の当事者の承継人に対しても効力を有し(民事訴訟法115条1項3号)、その者のために強制執行をすることもできます(民事執行法23条1項3号)。土地の譲受人Cは、原告Aの口頭弁論終結後の承継人なので、承継執行文(民事執行法27条2項)の付与を受けて、確定判決を債務名義として強制執行を申し立てることができます。 【オ】誤り 債務者の給付が反対給付と引換えにすべきものである場合には、強制執行は、債権者が反対給付又はその提供のあったことを証明したときに限り、開始することができます(民事執行法31条1項)。これは強制執行の開始要件で、執行文の付与の要件ではありません。反対給付の証明を執行文付与の要件にすると、債権者が先に給付しなければならず、引換給付の趣旨に反するからです。 【組み合わせ】 誤っているのはアとオで、これを組とする (2) が正答です。

出典:2022年(令和4年度) 司法書士試験 午後の部 第7問(法務省 公表)出典元ページ

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