民事保全に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…

午後の部(民事保全法・民事執行法) 午後の部 第6問

民事保全に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 仮差押命令は、金銭の支払を目的とする債権について、強制執行をすることができなくなるおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに発することができる。イ 裁判所は、保全すべき権利が金銭の支払を受けることをもってその行使の目的を達することができるものであるときは、仮処分命令において仮処分解放金の額を定めなければならない。ウ 保全命令に関する手続については、債権者であっても、保全命令の申立てに関し口頭弁論若しくは債務者を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は債務者に対する保全命令の送達があるまでの間は、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧を請求することができない。エ 保全命令の申立てについて、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足りる。オ 保全命令は、債権者にも送達しなければならない。

正答 (3)
正答は (3)。誤っているのはイとウです。 【ア】正しい 仮差押命令は、金銭の支払を目的とする債権について、強制執行をすることができなくなるおそれがあるとき、又は強制執行をするのに著しい困難を生ずるおそれがあるときに発することができます(民事保全法20条1項)。 【イ】誤り 裁判所は、保全すべき権利が金銭の支払を受けることをもってその行使の目的を達することができるものであるときに限り、債権者の意見を聴いて、仮処分解放金の額を仮処分命令において定めることが「できる」とされています(民事保全法25条1項)。必ず定めなければならないのは、仮差押命令における仮差押解放金です(同法22条1項)。
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【ウ】誤り 保全命令に関する手続について利害関係を有する者は、裁判所書記官に対し、事件の記録の閲覧等を請求できます。ただし、「債権者以外の者」は、口頭弁論若しくは債務者を呼び出す審尋の期日の指定があり、又は債務者に対する保全命令の送達があるまでの間は、閲覧等を請求できません(民事保全法5条)。密行性を守るための制限なので、申立てをした債権者は、この間でも閲覧等を請求できます。 【エ】正しい 保全命令の申立てについての決定には理由を付さなければなりませんが、口頭弁論を経ないで決定をする場合には、理由の要旨を示せば足ります(民事保全法16条)。 【オ】正しい 保全命令は、当事者に送達しなければなりません(民事保全法17条)。債務者だけでなく、債権者にも送達します。 【組み合わせ】 誤っているのはイとウで、これを組とする (3) が正答です。

出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午後の部 第6問(法務省 公表)出典元ページ

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