民事保全に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午後の部(民事保全法・民事執行法) 午後の部 第6問
民事保全に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 保全命令の申立ては、保全すべき権利又は権利関係及び保全の必要性を証明して、これをしなければならない。イ 債権の仮差押命令は、特定の債権について発しなければならない。ウ 仮処分命令は、保全すべき債権が条件付又は期限付である場合においても、発することができる。エ 保全異議の申立てがあった場合における保全執行の停止を命ずる裁判に対しては、不服を申し立てることができる。オ 裁判所は、口頭弁論又は当事者双方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、保全異議の申立てについての決定をすることができない。
- (1)アイ
- (2)アエ
- (3)イウ
- (4)ウオ
- (5)エオ
正答 (2)
正答は (2)。誤っているのはアとエです。
【ア】誤り
保全命令の申立ては、その趣旨並びに保全すべき権利又は権利関係及び保全の必要性を明らかにしてしなければならず、保全すべき権利又は権利関係及び保全の必要性は、疎明しなければなりません(民事保全法13条1項・2項)。証明ではなく、疎明で足ります。迅速性が求められる手続だからです。
【イ】正しい
仮差押命令は、特定の物について発しなければなりません。ただし、動産の仮差押命令は、目的物を特定しないで発することができます(民事保全法21条)。債権は動産ではないので、債権の仮差押命令は、特定の債権について発しなければなりません。
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【ウ】正しい
仮差押命令は、被保全債権が条件付又は期限付である場合においても発することができ(民事保全法20条2項)、この規定は仮処分命令について準用されています(民事保全法23条3項)。
【エ】誤り
保全異議の申立てがあった場合には、一定の要件の下で、裁判所は、申立てにより、保全執行の停止又は既にした執行処分の取消しを命ずることができますが(民事保全法27条1項)、この裁判に対しては、不服を申し立てることができません(同条4項)。
【オ】正しい
裁判所は、口頭弁論又は当事者双方が立ち会うことができる審尋の期日を経なければ、保全異議の申立てについての決定をすることができません(民事保全法29条)。保全命令の発令段階では債務者の審尋が必ずしも必要でない(民事保全法3条参照)のと対比して、保全異議では債務者の手続保障が図られています。
【まとめ】
誤っているのはアとエで、この組合せは (2) です。
出典:2025年(令和7年度) 司法書士試験 午後の部 第6問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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