少額訴訟に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午後の部(民事訴訟法) 午後の部 第5問
少額訴訟に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 公示送達によらなければ被告に対する最初にすべき口頭弁論の期日の呼出しをすることができないときは、裁判所は、訴訟を通常の手続により審理及び裁判をする旨の決定をしなければならない。イ 被告は、最初にすべき口頭弁論の期日において弁論をした後であっても、口頭弁論の終結に至るまで、訴訟を通常の手続に移行させる旨の申述をすることができる。ウ 証人の尋問は、宣誓をさせないですることができる。エ 裁判所は、相当と認めるときは、裁判所及び当事者双方と証人とが音声の送受信により同時に通話をすることができる方法によって、証人を尋問することができる。オ 少額訴訟の終局判決に対しては、控訴をすることができる。
- (1)アウ
- (2)アエ
- (3)イエ
- (4)イオ
- (5)ウオ
正答 (4)
正答は (4)。誤っているのはイとオです。
【ア】正しい
民事訴訟法第373条第3項は、裁判所が訴訟を通常の手続により審理及び裁判をする旨の決定をしなければならない場合を挙げており、その一つが、公示送達によらなければ被告に対する最初にすべき口頭弁論の期日の呼出しをすることができないとき(第3号)です。少額訴訟は1回の期日で審理を終えるのが原則(第370条第1項)なので、被告が手続に関与できない公示送達とはなじまないからです。
【イ】誤り
民事訴訟法第373条第1項は、被告は訴訟を通常の手続に移行させる旨の申述をすることができるとしつつ、ただし書で、被告が最初にすべき口頭弁論の期日において弁論をし、又はその期日が終了した後は、この限りでないと定めています。最初の期日で弁論をした後は、通常の手続への移行を申し述べることはできません。
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【ウ】正しい
民事訴訟法第372条第1項は、少額訴訟における証人の尋問は、宣誓をさせないですることができると定めています。手続を簡易・迅速にするための特則です。
【エ】正しい
民事訴訟法第372条第3項は、裁判所は、相当と認めるときは、最高裁判所規則で定めるところにより、裁判所及び当事者双方と証人とが音声の送受信により同時に通話をすることができる方法(電話会議の方法)によって、証人を尋問することができると定めています。
【オ】誤り
民事訴訟法第377条は、少額訴訟の終局判決に対しては、控訴をすることができないと定めています。不服がある当事者は、判決をした簡易裁判所に異議を申し立てることができ(第378条第1項)、適法な異議があれば、訴訟は口頭弁論の終結前の程度に復し、通常の手続により審理・裁判されます(第379条第1項)。
【整理】
少額訴訟の主な特則
対象:60万円以下の金銭の支払請求(第368条第1項)
審理:原則1回の期日で終える。証拠は即時に取り調べられるものに限る(第371条)
不服申立て:控訴はできず、同じ簡易裁判所への異議(第377条・第378条)
誤っているのはイとオですから、正答は (4) です。
出典:2024年(令和6年度) 司法書士試験 午後の部 第5問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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