担保(保証)供託に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…

午後の部(供託法・司法書士法) 午後の部 第9問

担保(保証)供託に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 民事訴訟における原告が供託所に金銭を供託する方法により訴訟費用の担保を立てる場合には、被告の同意がない限り、原告以外の第三者が供託者となることはできない。イ 民事訴訟における被告が訴訟費用の担保として供託された供託金の払渡しを受けようとする場合には、裁判所の配当手続によらず、供託所に対して還付を請求する方法によらなければならない。ウ 民事訴訟における当事者が供託する方法により仮執行免脱の担保を立てる場合には、有価証券を供託物とすることができない。エ 営業保証供託として供託した供託金の差替えは、当該供託金取戻請求権が差し押さえられている場合であっても、することができる。オ 営業保証供託については、担保官庁の承認があっても、営業主以外の第三者が供託者となることはできない。

正答 (4)
正答は (4)。正しいのはイとオです。 【ア】誤り 訴訟費用の担保のような裁判上の担保(保証)供託では、担保を立てるべき当事者以外の第三者も、裁判所の許可を得れば、その当事者に代わって供託者となることができるとされています。被告(担保権利者)の同意は要件ではありません。担保は、立てた担保物が担保権利者のために確保されていれば目的を果たすからです。 【イ】正しい 訴訟費用の担保について、被告は、訴訟費用に関し、その担保物について他の債権者に先立ち弁済を受ける権利を有します(民事訴訟法第77条)。担保権利者である被告は、その権利を証する書面(確定判決など)を添えて、供託所に対して直接に還付を請求する方法で払渡しを受けます。裁判所の配当手続によるものではありません。
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【ウ】誤り 仮執行免脱の担保も、民事訴訟法第76条(仮執行免脱の担保にも準用されます)により、金銭又は担保を立てるべきことを命じた裁判所が相当と認める有価証券(社債、株式等の振替に関する法律に規定する振替債を含む)を供託する方法などで立てることができます。有価証券を供託物とすることもできます。 【エ】誤り 営業保証供託の供託金を有価証券に差し替える(又はその逆の)差替えは、新たに供託をして、前の供託物を取り戻す手続です。前の供託物の取戻請求権が差し押さえられているときは、差押債権者を害することになるので、差替えはできないとされています。 【オ】正しい 営業保証供託は、営業主が営業上の取引の相手方などのために、自らの財産で一定額の担保を確保させる制度です。そのため、営業保証供託は営業主自身がすべきものとされ、担保官庁の承認があっても、営業主以外の第三者が供託者となることはできないとされています。 【整理】 裁判上の保証供託:第三者による供託は裁判所の許可で可。有価証券も可(裁判所が相当と認めるもの) 営業保証供託:第三者による供託は不可。取戻請求権が差し押さえられていれば差替え不可 正しいのはイとオですから、正答は (4) です。

出典:2024年(令和6年度) 司法書士試験 午後の部 第9問(法務省 公表)出典元ページ

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