清算株式会社(特例有限会社を除く。)の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5ま…

午後の部(不動産登記法・商業登記法) 午後の部 第32問

清算株式会社(特例有限会社を除く。)の登記に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 取締役が定款の定め又は株主総会の決議によらずに最初の清算人となった場合には、清算人の登記の申請書には、当該清算人が就任の承諾をしたことを証する書面の添付を要しない。イ 裁判所が選任した者が最初の清算人となった場合には、清算人の登記の申請書には、当該清算人が就任の承諾をしたことを証する書面を添付しなければならない。ウ 監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めのある監査役を置く清算株式会社において、当該定めを廃止した場合には、当該監査役の退任による変更の登記を申請しなければならない。エ 清算の開始時に会社法上の公開会社であった清算株式会社は、定款を変更して公開会社でない会社となった場合であっても、監査役設置会社の定めの廃止の登記を申請することができない。オ 清算の開始時に会社法上の公開会社であった清算株式会社である場合には、清算人の登記の申請書には、登記すべき事項として、清算人会設置会社である旨をも記載しなければならない。

正答 (4)
正答は (4)。誤っているのはイとオです。 【ア】正しい 定款に定めがなく株主総会でも清算人を選任しないときは、取締役が清算人となります(会社法第478条第1項第1号。法定清算人)。法律の規定によって当然に清算人となるので、清算人の登記の申請書に、就任の承諾をしたことを証する書面を添付する必要はありません(定款を添付します)。 【イ】誤り 裁判所が選任した者が最初の清算人となった場合、清算人の登記の申請書には、その選任を証する書面(選任決定書の謄本など)を添付します(商業登記法第73条第3項)。裁判所は清算人になる者の意思を確かめたうえで選任するので、就任の承諾をしたことを証する書面の添付は要しないとされています。
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【ウ】正しい 清算株式会社の監査役は、監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めを廃止する定款の変更をした場合には、その定款の変更の効力が生じた時に退任します(会社法第480条第1項第2号)。清算株式会社の監査役には任期の規定(第336条)は適用されません(第480条第2項)が、この定款変更による退任の規定は別に置かれています。退任による変更の登記を申請しなければなりません。 【エ】正しい 清算の開始原因に該当することとなった時に公開会社又は大会社であった清算株式会社は、監査役を置かなければなりません(会社法第477条第4項)。この義務はその後に定款を変更して公開会社でない会社となっても変わらないので、監査役設置会社の定めを廃止する登記を申請することはできません。 【オ】誤り 清算株式会社に清算人会の設置が義務付けられるのは、監査役会を置く旨の定款の定めがある場合です(会社法第477条第3項)。清算の開始時に公開会社であったことだけでは清算人会を置く義務はないので、清算人の登記の申請書に、清算人会設置会社である旨を必ず記載しなければならないわけではありません。清算人会を置く旨の定款の定めがあるときに、その旨を登記します(第928条第1項第3号)。 【整理】 清算株式会社の機関の義務 清算開始時に公開会社又は大会社:監査役が必要(第477条第4項) 監査役会を置く定款の定めあり:清算人会が必要(第477条第3項) 誤っているのはイとオですから、正答は (4) です。

出典:2024年(令和6年度) 司法書士試験 午後の部 第32問(法務省 公表)出典元ページ

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