新株予約権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午前の部(会社法・商法) 午前の部 第29問
新株予約権に関する次のアからオまでの記述のうち、正しいものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 会社法上の公開会社でない取締役会設置会社において、募集新株予約権の行使に際して出資される財産の価額が当該募集新株予約権を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、株主総会の特別決議によって、当該募集新株予約権に関する募集事項の決定を取締役会に委任することはできない。イ 募集新株予約権の引受けの申込みをした者は、割当日に、株式会社の割り当てた募集新株予約権の新株予約権者となる。ウ 株式会社がその発行する新株予約権を取得したときは、当該新株予約権は、消滅する。エ 新株予約権付社債についての社債が消滅していないときは、当該新株予約権付社債に付された新株予約権のみを譲渡することはできない。オ 新株予約権者は、新株予約権の発行の無効の訴えを提起することができない。
- (1)アウ
- (2)アオ
- (3)イエ
- (4)イオ
- (5)ウエ
正答 (3)
正答は (3)。正しいのはイとエです。
【ア】誤り
公開会社でない株式会社では、募集新株予約権の募集事項は株主総会の特別決議で決めるのが原則です(会社法238条2項・309条2項6号)。しかし、株主総会は、その決議(特別決議)によって、募集事項の決定を取締役(取締役会設置会社にあっては取締役会)に委任することができます(会社法239条1項)。払込金額が引受人に特に有利な金額である場合など(会社法238条3項)でも、取締役が株主総会でその必要性の理由を説明すれば委任は可能です(会社法239条2項)。委任することができない、とする点が誤りです。
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【イ】正しい
募集新株予約権の申込者は、株式会社の割り当てた募集新株予約権について、割当日に新株予約権者となります(会社法245条1項1号)。
【ウ】誤り
株式会社が自己の新株予約権(自己新株予約権)を取得しても、その新株予約権は当然には消滅しません。会社は自己新株予約権を保有し続けることができ、消滅させるには消却の手続をとる必要があります(会社法276条)。なお、会社は自己新株予約権を行使することはできません(会社法280条6項)。
【エ】正しい
新株予約権付社債に付された新株予約権のみを譲渡することはできません。ただし、その新株予約権付社債についての社債が消滅したときは、この限りではありません(会社法254条2項)。社債が消滅していなければ、新株予約権だけの譲渡はできないので、記述は正しいです。
【オ】誤り
新株予約権の発行の無効の訴えは、株主等(株主・取締役・監査役・執行役・清算人など)又は新株予約権者が提起することができます(会社法828条2項4号)。新株予約権者も原告となれます。
【まとめ】
正しいのはイとエで、この組合せは (3) です。
出典:2025年(令和7年度) 司法書士試験 午前の部 第29問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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