離陸速度124kt、無風時の離陸距離2,800ftとなる航空機が、5ktの向かい風を受けた時の離陸距離を求めよ。…
航空工学 第11問
離陸速度124kt、無風時の離陸距離2,800ftとなる航空機が、5ktの向かい風を受けた時の離陸距離を求めよ。
- (1)約2,402ft
- (2)約2,502ft
- (3)約2,579ft
- (4)約2,687ft
正答 (3)
正答は (3)。約2,579ftです。
【使う関係】
離陸距離は、浮揚速度に達するまでに必要な対地の走行距離で決まります。
向かい風があれば、機体は静止時点ですでに風の分だけ対気速度を持っています。そのぶん、地面に対して走る距離が短くて済みます。
離陸距離 ∝ (対地速度)²
ここで、浮揚時の対地速度は
離陸速度 − 向かい風速度 = 124 − 5 = 119kt
です。
【計算】
比 = (119 ÷ 124)²
= 0.9597²
= 0.9210
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離陸距離 = 2,800 × 0.9210 ≒ 2,579ft
【なぜ2乗になるのか】
一定の加速度aで速度Vまで加速するとき、必要な距離sは
s = V² ÷(2a)
です。速度の2乗に比例します。
向かい風があると、浮揚に必要な対気速度は変わりませんが、地面に対して出すべき速度が5kt低くて済みます。その2乗の比だけ距離が縮みます。
【効き目の見積もり】
向かい風が離陸速度の何%かを見ると、距離の減り方がおおよそわかります。
風が離陸速度の4% → 距離は約8%減る
風が離陸速度の10% → 距離は約19%減る
2乗なので、風の割合のおよそ2倍だけ距離が変わる、と覚えておくと概算できます。
この問題では 5 ÷ 124 = 4.0%、距離は 1 − 0.921 = 7.9%減。ちょうど2倍になっています。
【追い風の場合】
符号が逆になるだけで、考え方は同じです。
5ktの追い風 → 対地速度 129kt
(129 ÷ 124)² = 1.082
2,800 × 1.082 ≒ 3,030ft
同じ5ktでも、追い風のほうが距離の増え方が大きい点に注意してください。追い風での離陸が嫌われるのはこのためです。
【選択肢の切り分け】
(1)2,402ft …… 減り方が大きすぎる(14%減)
(2)2,502ft …… 同じく大きすぎる(11%減)
(4)2,687ft …… 減り方が小さすぎる(4%減。2乗を忘れた場合の値に近い)
2乗するかどうかで(3)と(4)が分かれます。
出典:令和5年3月期 航空従事者学科試験 運航管理者 航空工学 問11(国土交通省 公表)出典元ページ
最終更新日
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