下表には薬物の肝抽出率及び血漿タンパク結合率を示す。これら3 種の薬物の体内動態の変動に関する記述のうち、正しいのはどれ…
薬学理論問題(薬剤) 第175問
下表には薬物の肝抽出率及び血漿タンパク結合率を示す。これら3 種の薬物の体内動態の変動に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- (1)ニカルジピンの肝クリアランスは、肝血流量による影響を受けない。
- (2)ニカルジピンの定常状態における非結合形薬物濃度は、肝血流量が一定であれば、血漿タンパク結合率の変動による影響を受けない。
- (3)フェニトインとテオフィリンの肝クリアランスは、いずれも肝固有クリアランスの変動の影響を受けやすい。
- (4)血漿タンパク質の減少による肝クリアランスへの影響は、フェニトインよりテオフィリンの方が大きい。
- (5)フェニトインとテオフィリンの定常状態における非結合形薬物濃度は、肝固有クリアランスが一定であれば、血漿タンパク結合率の変動による影響を受けない。
正答 (3)(5)
正答は (3)と(5)。肝抽出率の低いフェニトインとテオフィリンは、肝クリアランスが固有クリアランスで決まり、非結合形の定常状態濃度はタンパク結合の変動を受けません。
肝抽出率が低い薬では、肝クリアランス≒非結合率×肝固有クリアランス となります。定常状態の非結合形濃度は「投与速度÷肝固有クリアランス」で表され、非結合率が変わっても変化しません(変わるのは総濃度)。
【ほかの選択肢】
(1) ニカルジピンは肝抽出率が高く、肝クリアランス≒肝血流量。肝血流量の影響を強く受ける 誤り
(2) 肝抽出率が高い薬では、静脈内投与で総濃度≒投与速度÷肝血流量 となり、非結合形濃度は非結合率に比例して変わる 誤り
解説の続きをみる続きを閉じる
(4) 肝クリアランスは非結合率に比例する。結合率の高いフェニトイン(非結合率が小さい)は、タンパク質の減少で非結合率が大きく変わるので、テオフィリンより影響が大きい 誤り
出典:第109回 薬剤師国家試験 問175(厚生労働省 公表)出典元ページ
最終更新日
「薬学理論問題(薬剤)」のほかの問題
- 2022年(令和4年) 第177問粉体の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 2023年(令和5年) 第173問薬物A200 mg を患者に急速静脈内投与したところ、投与直後と2 時間後の血中濃度はそ
- 2025年(令和7年) 第171問ある薬物のアルブミンへの結合定数は10(μmol/L)⁻¹、結合部位数は2 である。この
- 2025年(令和7年) 第183問日本薬局方一般試験法に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 2026年(令和8年) 第181問懸濁性医薬品に含まれる懸濁粒子の質量基準による積算粒度分布を測定したところ、図1 が得ら
- 2021年(令和3年) 第178問図は結晶多形をもつ薬物Aについて15 ~35 ℃におけるリン酸緩衝液中の溶解度(S)の対
スポンサーリンク


