相続の承認及び放棄に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。…

午後の部(民法) 午後の部 第3問

相続の承認及び放棄に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1 から5 までのうち、どれか。ア 相続の放棄をしようとする者は、相続の承認又は放棄をすべき期間内に、その旨を法務局又は地方法務局に申述しなければならない。イ 相続人は、相続の承認又は放棄をするまでの期間中、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければならない。ウ 限定承認者は、民法の規定に従って各相続債権者に弁済をした後でなければ、受遺者に弁済をすることができない。エ 相続人が、自己のために相続が開始した事実を知りながら、相続財産の全部又は一部について保存行為をしたときは、単純承認をしたものとみなされる。オ 共同相続人のうちの一人について相続の放棄又は承認をすべき期間が経過した場合であっても、他の相続人について相続の放棄又は承認をすべき期間が経過していないときは、当該共同相続人の全員が共同して限定承認をすることができる。

正答 (2)
正答は (2)。誤っているのはアとエです。 【ア】誤り 相続の放棄をしようとする者は、その旨を「家庭裁判所」に申述しなければなりません(民法938条)。法務局又は地方法務局ではありません。 【イ】正しい 相続人は、相続の承認又は放棄をするまでの間、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産を管理しなければなりません(民法918条)。承認又は放棄をしたときは、この義務はなくなります(同条ただし書)。 【ウ】正しい 限定承認者は、相続債権者に弁済をした後でなければ、受遺者に弁済をすることができません(民法931条)。相続財産の範囲で清算する限定承認では、債権者への弁済が遺贈より優先します。
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【エ】誤り 相続人が相続財産の全部又は一部を処分したときは単純承認をしたものとみなされますが、保存行為と民法602条に定める期間を超えない賃貸は除かれています(民法921条1号ただし書)。保存行為をしただけでは単純承認とはみなされません。 【オ】正しい 相続人が数人あるときは、限定承認は共同相続人の全員が共同してのみすることができます(民法923条)。共同相続人ごとに熟慮期間の起算点が異なる場合、一人の期間が経過していても、他の相続人の期間が経過していなければ、全員が共同して限定承認をすることができるとされています(最も遅く期間が満了する相続人を基準とする考え方)。 【まとめ】 誤っているのはアとエで、この組合せは (2) です。

出典:2025年(令和7年度) 土地家屋調査士試験 午後の部 第3問(法務省 公表)出典元ページ

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