使用貸借に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。…

午前の部(民法) 午前の部 第18問

使用貸借に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5 までのうち、どれか。ア 契約の本旨に反する借主の使用又は収益によって生じた損害の賠償請求権については、貸主が返還を受けた時から1年を経過するまでの間は、時効は、完成しない。イ 借主が目的物の通常の必要費を支出したときは、貸主にその償還を請求することができる。ウ 借主が目的物の改良のための費用を支出したときは、それによる目的物の価格の増加が現存していなくても、貸主は、その支出した金額の償還をしなければならない。エ 借主が死亡したときは、使用貸借は終了する。オ 期間及び使用収益の目的の定めのない使用貸借は、貸主がいつでも解除することができる。

正答 (3)
正答は (3)。誤っているのはイとウです。 この問題は、2020年4月1日に施行された債権法改正後の使用貸借の規定で解きます。 【ア】正しい 契約の本旨に反する使用・収益によって生じた損害の賠償請求権については、貸主が返還を受けた時から1年を経過するまでの間は、時効は完成しません(民法600条2項)。貸主は使用貸借の期間中は目的物の状態を把握しにくいためです。 【イ】誤り 借主は、借用物の通常の必要費を負担します(民法595条1項)。使用貸借は無償で物を使わせる契約なので、通常の必要費(保存・維持のための通常の費用)は借主の負担で、貸主に償還を請求することはできません。
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【ウ】誤り 通常の必要費以外の費用については、民法583条2項が準用され(民法595条2項)、同項は民法196条によることとしています。有益費(改良のための費用)は、その価格の増加が現存する場合に限り、貸主の選択に従い、支出した金額又は増価額を償還させることができます(民法196条2項)。増加が現存していなくても支出額を償還するとする点が誤りです。 【エ】正しい 使用貸借は、借主の死亡によって終了します(民法597条3項)。使用貸借は借主との個人的な関係に基づくものだからです。貸主の死亡では終了しません。 【オ】正しい 当事者が使用貸借の期間並びに使用及び収益の目的を定めなかったときは、貸主は、いつでも契約の解除をすることができます(民法598条2項)。 【組み合わせ】 誤っているのはイとウで、これを組とする (3) が正答です。

出典:2022年(令和4年度) 司法書士試験 午前の部 第18問(法務省 公表)出典元ページ

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