後見、保佐及び補助に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。…
午前の部(民法) 午前の部 第4問
後見、保佐及び補助に関する次のアからオまでの記述のうち、誤っているものの組合せは、後記1から5までのうち、どれか。ア 成年被後見人が成年後見人の同意を得てした不動産の取得を目的とする売買契約は、行為能力の制限を理由として取り消すことができない。イ 成年被後見人が養子縁組をするには、成年後見人の同意を得ることを要しない。ウ 保佐人は、保佐開始の審判により、被保佐人の財産に関する法律行為について被保佐人を代表する。エ 保佐開始の審判をするには、本人以外の者が請求する場合であっても、本人の同意を得ることを要しない。オ 借財をすることについて補助人の同意を得なければならない旨の審判がない場合には、被補助人は、補助人の同意を得ることなく、借財をすることができる。
- (1)アウ
- (2)アオ
- (3)イウ
- (4)イエ
- (5)エオ
正答 (1)
正答は (1)。誤っているのはアとウです。
【ア】誤り
成年被後見人の法律行為は、日用品の購入その他日常生活に関する行為を除き、取り消すことができます(民法9条)。成年後見人には同意権がなく、成年被後見人は同意を得ても有効な行為ができるとは限らないため、同意を得てした行為も取り消すことができます。不動産の取得を目的とする売買は日常生活に関する行為に当たりません。
【イ】正しい
養子縁組のような身分行為は本人の意思を尊重するものなので、成年被後見人が縁組をするには、成年後見人の同意を要しません(民法799条による738条の準用)。意思能力があれば本人が単独ですることができます。
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【ウ】誤り
保佐人は、保佐開始の審判によって当然に代理権を持つわけではありません。保佐人が代理権を持つのは、特定の法律行為について代理権を付与する旨の審判(民法876条の4第1項)があったときに限られ、本人以外の者の請求でこの審判をするには本人の同意が必要です(同条2項)。
【エ】正しい
本人以外の者の請求で本人の同意が必要とされているのは、補助開始の審判です(民法15条2項)。保佐開始の審判(同法11条)には、本人の同意を要する旨の定めはありません。
【オ】正しい
被補助人が補助人の同意を得なければならないのは、家庭裁判所が同意を要する旨の審判(民法17条1項)で定めた特定の法律行為だけです。借財についてその審判がなければ、被補助人は単独で借財をすることができます。
【組み合わせ】
誤っているのはアとウで、これを組とする (1) が正答です。
出典:2023年(令和5年度) 司法書士試験 午前の部 第4問(法務省 公表)出典元ページ
最終更新日
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